風義ブログBLOG

カテゴリー:風義について

2007.07.26
風義について

ケミレスハウス

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先日、ケミレスタウンプロジェクトを見学してきました。
片道3時間。
『未来世代のための街つくり』をコンセプトに、
住居内の科学物質から悪影響を受けやすい方のための住環境の改善を
目的としている、千葉大学を核とする産業共同研究プロジェクトです。
 
実験棟内部では室内環境測定などが行われるので、
見学の際は、整髪料、化粧品、香水など
香りがするものの着用は禁止されていました。
 
実験棟は竣工後2ヶ月。
今後5年間は千葉大学職員が生活し、異常がなければ、
軽めのアレルギー患者家族を生活してもらい
段階をおって重症アレルギー患者家族に生活をしていただくそうです。
(現時点では患者に対して効果が証明されたわけではありません。)
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一般参加ご家族のお子さん。
お母さんは真剣にお話を聞いていました。
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木製のオーダーキッチン。
山義でも今後導入したいです。
 
 
 
 
 
実は、山義に家づくりを依頼してくださるご家族の約半分から、
何らかのアレルギーの症状があるとお聞きしています。
先日、設計打合せを行ったAさんの息子さんお2人にも症状があり、
青森の病院に通院しているそうです。
(帰りに青森のりんごパイいただきました。ごちそうさまです。)
 
私自身の家族にはアレルギー体質がいないので
大変さを推測することしかできないのですが、
ご夫婦の話では相当苦労していらっしゃる様子。
今回勉強したことは、Aさんの住まいづくりにも活かしたいと思っています。
 
実験棟では、山義でも使っている
ダンボールのセルロースファイバー断熱材が使われており
室内の環境は快適でした。
『旭町の家』で採用が決定している自然素材の外壁材も
実験棟に採用されていました。
大学の先生が安全と考えるのと同じ素材を使っていることに
ちょっとほっとしました。
 
 
 
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 実験棟でイイものを発見。
 霧よけ(窓上の小さい屋根)につけ、
 すだれを垂らす金物です。
 夏の日差し対策はもちろん、
 意匠的にもイイ感じ。
 どこで売っているか聞くのを忘れました。
 あの金物、感じよかったな〜。 
 
 
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2007.07.23
風義について

山義マイクホーン?

山義の作業場は1階と2階分かれています。
1階は主に墨付けや刻み(上棟式前の作業)や
造作材加工(床板や枠など)を行います。
2階は山義オリジナル家具(お客様に結構評判のよい座卓や
ダイニングテーブルの製作しています。
  
作業場は機械の音が騒がしく、上下階の連絡が取りにくいのです。
音で知らせるブザーや光で知らせるフラッシュなどもありますが、
もの作りが好きな大工さんが自作で作ったのが、
その名も『山義マイクホ〜ン。』
これがケッコウ優秀でして大きな機械音がしても上下階の声がよく聞こえます。
『ツーハンだぞー。(お昼だぞー。)』
『一服だぞー。(休憩だぞー。)』
なんて感じです。
 
職人ってガンコで気難しいイメージがあるかもしれませんが、
実際はユーモアがある人のほうが多いんですよ。
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職人さんが今製作しているのは床下暖房システムの床ガラリです。
暖房システムメーカー推奨品は樹脂製品で、
わたしたちの創る空間には違和感がありました。
既成品がないなら山義オリジナルのガラリを作ろうと・・・。
木製ガラリの製作は細かいですが、
職人さんは慣れた手つきで作ってくれます。
 
自分達の作品に合わないものは自分たちで作ろうかとはじまったのが6年前。
当たり前のことですが、お客様の家や家具だけでなく
道具や作業場を自分仕様にカスタマイズするのが、本来の職人ですもんね。

2007.07.20
風義について

自然素材の外壁

施工中の『旭町の家』の現場にて
第2回外壁検討会議を行った際のことです。
 
施主様から、外壁にも自然素材を使用したいというご希望がありました。
第1回目の会議では標準色で検討していましたが、
ご主人、奥さん、私とも若干違和感があり、
特注色を作っていただくことになったんです。
実はこの色、建築家伊礼智先生の指定色です。
 
以前、先生の設計スクールに参加した時に
この外壁色が気になったので、
『私も使用したいのですが・・・』と
おそるおそる申し出てみたのでした。
 
先生には、『イイよ』とありがたいお言葉をいただきました。
この壁材の開発には、伊礼智先生ご自身もたずさわったのだそうです。
こだわっただけあって、品のあるいい色だと思いませんか。
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2007.07.13
風義について

家族のドラマ


 
先日、石堂町の家『終の棲家』の工事を着工しました。
7月中から解体工事がはじまります。
 
いつもは何気なく行う解体工事ですが、
今回ふっと、施主様がどんな気持ちでいるのかという思いが
頭をよぎりました。
 
解体するのは築30年経過した木造住宅です。
引越ししたあとを見ていたら、
どれほどたくさんのドラマがあったのだろうかと
胸が切なくなりました。
使い込んだ流し台や柱の傷・・・
自分の家じゃないのにとってもセンチメンタルな気分です。

 
 
 
 
 
 
でも、これから建てる新しい家で、
施主さまは
これまでの30年間に刻んだ思い出に負けないほど
多くのドラマを刻んでいかれるはずです。
 
やはり家は、形をつくるのではなく、
想いをつくる作業なんだと思います。
デザインや性能も大切ですが
家族のドラマがある空間をつくりたい。
そう自分自身で再確認した出来事でした。

2007.07.05
風義について

新居の住人


 
先日お引渡ししたお宅に、
お施主さんより先に住みついていた小さなご家族です。
働き者のご両親と、元気な子供たち。
 
お引渡しの前にお引取り願おうか迷ったのですが、
棟梁が言うには、
「昔から、つばめが巣をつくる家は
 幸せになると言うんだ」とのこと。
お施主さんにも快諾していただいたものですから、
そのままお引渡しさせていただきました。
 
つばめも住みたくなる
自然で、のどかで、心地よい環境。
そこに住むご家族が
幸せにならないはずがない、と思います。
そういう住まいを提供できたこと、
そして、快く引き受けてくれたお施主さんにも、感謝です。

2007.07.02
風義について

夜は暗くてOK


最近の日本の家は、とても明るいですよね。
開口部が大きいという意味ではなくて、
照明が多い。明るい。
時間に関係なく、仕事をする働き者の気質が
住まいをそういう風に変えてきたんでしょうか。
 
でも、自然の摂理にしたがえば、
夕方陽が傾けば空が赤くなり、徐々に影が深くなり、
夜にはすっかり暗くなるものです。
人間だって動物ですから、
カラダは本来そのリズムで動くようにできている。
以前あるお医者様に聞いた話では、
人は、朝日で体を覚まし、
日光を浴びている間働いて、
夕日を見ながら徐々にクールダウンするものなんだ、と。
昔の人はそれが自然だったけれど、
今のように時間に関係なく明るい中で仕事して、
寝る間際にぱっと暗くしても
カラダは休む準備ができないんだ、と。
 
なるほどと思いましたね。
 
誰でも経験があると思いますが、
ろうそくの火には安らぎを覚え、
白熱灯のオレンジ色の灯りに和むものです。
障子越しに差し込む日光はやさしいと感じるし、
格子の影に趣を感じる。
夜は、暗くていいんです。
 
仕事をする部屋には十分な光が必要だとは思いますが、
何もかも1つの蛍光灯でまかなう必要はない。
フロアライトや間接照明をうまく使って
デスクライトで手元を照らすこともできる。
 
影や光の色を愉しむことをはじめると、
外の思いがけない明るさとか
物の質感や色に敏感になります。
いつもの部屋でも、何となくゆったりした気分になります。
よろしければ今夜あたり、
照明を少し落として試してみてください。

2007.06.29
風義について

はじめまして。山義です。

はじめまして、会津山義です。
Webサイトも新しくなり、
今後このブログでは
山義の考え方や、
家づくりのアイデア、
職人さんたちの素顔など
様々なことをお伝えしていきたいと思っています。
よろしくお願いします。
よろしければ、ブログを読んだご感想や
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