お客様邸訪問INTERVIEW

暮らしながら育てていく無垢材の家は
親世帯やご近所とのバランスが生んだ大らかな空間

子育ての無垢の家 vol.1S様邸 (2006年4月ご入居)

思い切りよく間仕切りをなくした、1階の大空間。ソファで子供たちが遊び、キッチンの奥様とテーブルのご主人がそれを見守るというのが、それぞれ定番の居場所になっている。

住宅が密接する土地柄だから、景色の共有もポイント。
来る人みんなが「広い」って言ってくれます。

家づくりをされるにあたって、何かご希望がおありだったんですか。

ご主人
この土地は、間口が3間半と狭く、奥に長い形をしています。坂下町の土地はみんなこういう形。この幅をうまく使って、狭い印象がないように…と言うのが一番の希望でした。 廊下を作らず、オープンなひとつの空間でと、最初から思っていたんです。

狭い感じは全くないですね。広いですよね、むしろ。

ご主人
ですよね。設計が上手なんでしょうね(笑)第一印象で、みんなが「広い」って言ってくれます。
専務
実際広いですよ。リビング12畳、ダイニング12畳・・・ 24畳はありますから。他のお宅は、面積的に広くならないというより、ここまで潔く割り切れないんじゃ

(1) S様邸の外観。玄関の正面にはお父様自慢の庭がコンパクトのまとまり、道路からの視界をうまく遮る。片流れの屋根はデザインのアクセントでありつつ隣家に迷惑をかけずに雪を落とす工夫。庭には融雪水道も。 (2) 窓から見えるお隣の庭。季節ごとにバラやあじさいが顔を見せる。隣家との距離が近い土地柄だけに、借景もお互い様の知恵。視界に壁や塀が入らないので、家の中では隣家の圧迫感を全く感じない。 (3) 全体的に無垢材のテイストが活かされている中で際立ったアクセントとなったビビッドな玄関ドア。

この土地だからという工夫が何かありますか?

専務
住宅が密集してるから、なるべく窓と隣の窓が対面しないように配慮しました。それと、窓を開けたら隣の壁では仕方がないから、なるべく空いているところに窓をもってくるように。
ご主人
隣の家の壁が切れたところから窓がはじまるんです。で、そこから見える隣の庭に季節季節で花が咲くんだよね。
専務
昔からある「借景」の考え方です。こういう住宅が混んだ土地では、お互いに景色を共有することも大事なんです。見た目に広く感じさせる要素ですし、風通しの面でも。
ご主人
風通しはいいですよ。夏もクーラーが要らない。 びっくりしたのは、旅行に行った時。帰る日がめちゃくちゃ暑く て、「これは家の中は暑いだろうなぁ」って諦めて玄関を開けたら、すっと涼しかったんです。びっくりしました。まわりが30何℃なのに、ここだけ涼しかった。土蔵の中にはいったみたいな感じでした。
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