風義ブログBLOG

2007.08.06
風義について

1400枚〜運搬編〜

以前、床板45ミリのお話がありましたが、
先日、その床板の運搬作業が行われました。
 
乾燥を終了し含水率は16%前後。
現段階の寸法は巾170ミリ厚さ50ミリ。
山義の工場で加工を行い、仕上り寸法で巾150ミリ厚さ45ミリとなります。
 
木材は乾燥が進むにつれ動きが出るので、余計目に製材しておきます。
乾燥時寸法よりカンナ加工時の寸法が小さくなりもったいない感じがしますが、
製品精度を上げる為には不可欠の工程です。
 
20070731-01.JPG
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
   
 
 
 
 
これで40坪前後の家1件分の床材。
 
20070731-02.JPG
 
 
 
 
 
 
 
 
 
仕上がりはこんな感じです。材は県産すぎ。
 
今年度竣工の『喜多方舞台田の家』でデビュー。
山義標準仕様となりました。
いままで、床板は15ミリ厚を使用しておりましたが、
県産木材を手軽に仕入れるルートが確保出来た事もあり
45ミリを標準仕様としました。
 
大工さんとは、45ミリを1寸5分(1スン5ブ)という単位で打合せします。
1寸5分はとても応用が利く木材寸法なんですよね。
タルキ(屋根の下地材)、
ネタ(床の下地材)、
スジカイ(耐震壁の補強材)といった下地材や
カモイ・シキイ(障子など建具の上や下にあるミゾが材)、
ダイワ(和室天井にグルリと回っている材)
ハバキ(床と壁の付け根にある材で掃除機ヘッドなどからぬり壁を守る)などの化粧材まで
幅広く使用用途がある寸法です。
 
素性が良く人の肌に触れる材は化粧材にします。
しかし、材として問題ないのに、
節や色の問題、または乾燥工程で狂いが出たものは化粧材には適さないので
一般的には処分してしまいます。
山義ではひと手間くわえ、下地材として木材の命を再びあたえます。
45ミリ(1寸5分)は家をつくる重要な寸法なんですね。
 
適材適所と言いますが、何十年も生きた木材ですから
たとえ下地材にでも大切に使いたいですよね。
20070731-03.JPG
 
 
 
柱や梁はもちろんだけれど、家に使用する木材一本一本に目配り気配りを払う職人は、完成する家をどんな気持ちで見送るのかな。
 
  
 
  
 
 
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