風義ブログBLOG

2007.10.26
風義について

『junzo yoshimura』その3

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なぜ、こんな感覚を受けるのか?
あれから1週間。あの感覚は記憶に生々しく残る…
建築のもつ力、包容力を感じるとは裏腹に興奮したあの時。段々整理ができました。それは奇抜なデザインなどではなく『そっとした美しさ』さりげない美しさが感覚を揺さぶるのでしょう。
山を染める紅葉。月明かり、沈む夕日、流れる小川、雪や薪の炎…
その時気が付かないものでも、あとで美しいと気づく風景ってありますよね。
山荘の美しさはトビッキリの美しさの逆説なのではないでしょうか。
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ここに、吉村建築の魅力があるのでは。奇抜な造形はなく、手に入りにくい材料は使わずに当たり前につくる。その空間でどのような生活を楽しむのか想像力を膨らましたときパッと見、個性的とはいえないデザインにゆるぎない意思と圧倒的な個性を感じたんだと思います。朝起きてから寝るまで寒さや暑さも自然の恵みと感じさせる深さがあるのでは。
日々の暮らしを喜びや愉しみを何気なく感じさせかつ緊張させないここに吉村順三の建築の魅力があるのかもしれません。(ちなみに参加者の内半分は素人の方々が。また、6割は女性。)本質に相応したものを創るとすれば、建築は特別でわざとらしいものであってはならないのでしょうね。
自身、まだまだです。
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アトリエの様子です。

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