風義ブログBLOG

2011.02.22
風義について

「つくるひと」の小さな家。

NHKで放送していた「大草原の小さな家。」
人気住宅建築家・中村好文の「小さな家。」
偉大なる建築家ル・コルビュジェが両親のために建てた「小さな家。」
「小さな家。」、どう感じます。
今週末行われる完成見学会のお宅”新鶴の家”は会津盆地を見下ろす
丘の上の敷地120坪弱に対して20坪強の平屋住宅。
古い童話『The Little House』を今回引用したコピーライターに脱帽。
そこで、引出しの多さを感心する文章をご紹介しますね。
IMG_6028.jpg
「むかしむかし、静かな田舎に小さいお家が建っていました。
それは小さいけれどとても頑丈につくられた、強いお家でした…」
こうして始まる古い童話『The Little House』。
ブドウ畑が広がる会津盆地西麓の高台に、
子どもの頃に親しんだ絵本を思い出させるHさんご家族の「小さいおうち」はあります。
20坪強の平屋の家はまるで、長方形に三角屋根をちょこんとのせた無垢の積木のよう。
中もいたってシンプルで中心からパーソナルとパブリックに分けるのみという潔さです。
 
田舎暮らしに憧れて移り住んだHさんご夫婦は、本格的な陶芸がご趣味。
展示物を引き立てるギャラリーのような簡素さと
ステンレス+無垢材で弊社大工が一から腕をふるったオリジナルキッチンや
濃鼠色の襖というセレクトに、「つくるひと」の高い感度を見せてくれます。
 
そしてすばらしいのはリビングからの眺め。
壁面いっぱいにフレームをとった東向きの掃き出し窓からは、
白銀の雪原はるか向こうに
秀麗な磐梯山のキリリとした稜線を眺めることができるという羨ましい環境です。
5、6度見学会に足を運んでいただき、
少しずつイメージを積み上げてきたご様子のHさん。
具体的な要望はなく、何気ない会話から紡がれたカタチ。
手づくりや、使い込まれていくモノの風貌を楽しめるお二人は
「10年、20年後も楽しみですね」と微笑まれます。
「究極の平屋ミニマム」とも呼べそうな、簡素な器のなかに芯の通った家。
たくさんのモノに囲まれた親世代を反面教師に、
若いご夫婦ならではの思いっきりの良さと感性が光るお住まいです。
お袋さん、タマゲルね!!

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