風義ブログBLOG

2013.02.13
材木町の家2

スキップフロアのある木の家。

材木町の家2上棟式,ご夫婦のご両親もご参加いただきました。ありがとうございます。

IMG_9229.jpg

今回のお宅はスキップフロアのある木の家。

スキップフロアとは半階分づつずれながら連続する空間やレベル差のある複数の床をもつ建築物の空間を示すことが多いようです。 簡略しますと箱(家)の中に高さの違う床をいくつかつくる家。私の好きなフィンランドの建築家アルバー・アールトhttp://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%88も好んでいたようです。

 長所といたしまして

●広く見せる(実面積以上の広がり感をつくれる)

●吹き抜けを設けずに広がりをつくれる

●いくつかの床の層により空間に変化と流動性をあたえる

●床段差により天井高に変化をあたえ落ち着き感やまとまり感のある”まったりスペース”をつくることができる

●ふすまや引戸と同じくワンルーム空間を床段差により分節する可能で視線が上下左右又は方斜め方向に抜けるため視線演出がうまれる

●ずれた床の層から光を導く事ができる

●無駄をなくし廊下がないプランニングが可能に

●狭小住宅の複数の床が家族間に適度に距離感をつくる

●すわれる場所、たたずむ場所など縁側のような段差コミュニケーションを生む

続きまして短所は

●空間把握が困難で模型なしでは建主さんは理解不能又設計施工も非常に困難

●空間の連続性を持たせる設計手法なので、プランによっては特徴は生かされないケースも

●遮音に難がありプライバシー確保の要求がある場合

●身体的ハンディキャップがある場合には不向き

以前、別件でスキップフロアの家の設計依頼を受けましたが、段差にネガティブ感を抱いていた私はお断りした経験が。 材木町の家2ではご夫婦に上手に乗せられ4層床の空間構成でご提案しました。 バリアフリーという手法によって失われた段差の魅力を十分にご案内できたのではないでしょうか。1層目の土間はモーターサイクルが入り2層目ではカルチャースクールを模様しいたします。 3層目は凛とした和の空間、そして4層目はプライベートゾーンといたしました。

IMG_9233.jpg

竣工をご期待ください。

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