風義ブログBLOG

2013.08.28
未分類

日々の暮らしの悩みを汲み取る。

朝刊に共感した記事がありました。

荷台をたっぷり取った角張った外観のホンダNBOXが2011年末の発売当初から大ヒット、販売台数は23万台を超えホンダの看板車種に成長。NBOXの生みの親の浅木泰昭さんの記事です。彼は80年代「音速の貴公子」アイルトン・セナらが活躍した黄金時代のホンダF1の エンジン開発チームに所属、そんな彼が会社から競争力のある軽自動車をつくれと指令を受けた 当初は「俺が軽?・・・なんで?・・・。」という気持ちだったようです。ホンダの軽自動車は大ヒットとなったN360で本格進出したが08年リーマン後は業績不振となり10年連続の赤字。F1のエンジン開発チームにいた浅木さんが軽自動車の開発に・・・。 当初は複雑な心境だったことでしょう。

 

私が注目したのはここからです・・・。浅木さんが目をつけたところは、軽自動車のユーザーは女性が中心であること。 「部活や塾で子供の帰りが遅く娘が自転車で夜道を帰ってきてしまう。翌朝も通学に使いたい。」 など日々の暮らしの中でのなにげない悩みに注目しました。エンジン開発なんていうと私のような建築士よりもず~っと右寄りの人種のような人が女性の日々の暮らしの悩みを汲み取り設計に生かして大ヒットは生まれたのですね。20年前にもアメリカでミニバンのエンジン開発をしていた浅木さんはデイズニーランドの駐車場へマーケティングに通い「エンジン開発にこれ以上カネをかけるなら、カップホルダー の一つでもデザインしたほうがイイ。」と話していたようで当時から日々の悩みを汲み取っていたのですね。 技術者にはめずらしいバランスセンスを持っていたのです。

IMG_06961.jpg

 

 

Entry

Category

Archive