風義ブログBLOG

2016.07.04
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拠り所と押しつけ。

こんにちは、自宅のトマト、今年はとても良い状態です。たくさの実が付いて嬉しいです。

さて、本日は、デザインの拠り所と押し付けについて。

「男と女の家(宮脇檀1998)」のまえがきに「住宅設計にだけは多少の自信があった」と記した、自他共に認める住宅設計の名手に建築家宮脇檀。宮脇は、RC・木造混構造住宅「松川ボックス」で、1979年第31回日本建築学会作品賞を受賞しています。この賞は、一般社団法人日本建築学会が設けている国内最権威の建築賞であり、歴代受賞者には、「住吉の長屋・安藤忠雄」や「シルバーハット・伊東豊雄」など、日本を代表する建築家がいます。いくつもの住宅設計に熱心に取り組み、また住宅設計にくわえ住まいに関する執筆も多く、「暮らしをデザインする(宮脇檀2003)」のなかで、私と同じような質問を家族へ向けているのでご紹介してみましょう。

 

“住宅設計とは、部屋の数をととのえ、柱や屋根をつくり、どんな建材でつくると考える人が少なくない。なぜなら、「自分たちの家が欲しいから設計してくれ」と、たずねてくる家族に対し、建築家として「どんな生活ぶりなのか」、または「どんな暮らしぶりなのか」を質問として投げかけても、答えとして帰ってくるのは、「なぜ、そんなことを聞くのか・なぜ、そんなこと言わなければならないのか」と不思議そうな顔だけなのだ。”

 

そうなんですよ、私も同じで、そんな不思議そうな表情、幾度となく拝見してきました。なぜ、あんな顔をするんでしょうね?「他人ごとの暮らしぶり」でなく「自分ごとの暮らしぶり」を聞いているだけなのに。建築家や設計士はヒアリングを通して、デザインの拠り所を手に入れたいのだと私は思うんです。だって、ヒアリングにないことまでデザインすることはできません、デザインの「押しつけ」だけはしたくありませんものね。

デザインの起点を見つけることに、住宅設計の名手であっても奮闘していたように伺えます。

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完成見学会のお知らせです。

http://www.aizu-yamayoshi.com/news/2016/06/-723100019007249001200.php

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