風義ブログBLOG

2017.02.28
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暮らしの普遍性を探索する。

注文住宅の『注文』には、家族の数だけ多種多様にあるわけです。「キッチンは対面型にしたい」「洗濯作業動線をスムーズにしたい」「無垢の床板がいい」「収納がたくさんあるお部屋が欲しい」などなど家族の数だけあるわけです。私も住宅設計者としていろいろな形の家族の語りや経験を伺ってきました。そんななかにも普遍性があるのを感じるようになりました。

駆け出しの頃、住まいを手にいれる真剣な面持ちの家族への礼儀と考え、家族と対峙しながら住まい方・暮らし方などを伺ってきました、若かった(未熟者)のでしょうね。家族の語りや暮らしを伝えたり、家族と同じ目線になって暮らしや生活について考えることはこれまでもありましたが、家族の肩越しから見える住まいの景色をより強調して感じることが最近になってより重要な設計ポイントではないかと思うようになりました。

家族でも個人でも、動かすことのできない環境や状況のなかで、精一杯暮らしている。安定している家族も不安定な家族も、それぞれの悩みや苦しみがあって生きている。そんな家族のなかにも暮らしの普遍性があるのだろうと。この普遍性を感じて理解するようになるために、家族の語りに耳を傾け、自分ごとのように理解する作業こそが現在私がおこなっている住宅設計です。

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